【海外起業】家族と共に東南アジアで20年。起業を支えた「帰る場所」の話

海外ビジネス・生活のリアル

現地での起業を決めた時、てっきり家族には反対されると思っていました。

ところが返ってきたのは、意外にも「やってみれば」という一言でした。

こんにちは、Dextaです。

この記事は経営論でも戦略論でもありません。20年前に勢いだけで東南アジアに渡り、雇われ生活を経てそのまま現地で起業して10年以上——その時間を支えてくれた家族の話をお伝えしたいと思います。

「やってみれば」——家族が背中を押してくれた理由

勢いだけで東南アジアに渡り、雇われの身として10年以上が経っていました。

現地での経験を積み重ねるうちに、「自分でやってみたい」という思いが少しずつ膨らんでいく中で、「いつかは独立したい」、そんな話を、折に触れて家族にもしていました。

前職での待遇に全く不満がなかったわけではありません。ただそれ以上に、それまでの10年間現地で積み上げてきたものを、自分の手で形にしたいという気持ちの方が強かったように思います。

だから、いざ「このままここで起業したい」と打ち明けた時、家族には驚きよりも「ついにその時が来たか」という空気があったのかもしれず、結局反対どころか、背中を押してもらえました。

あの一言がなければ、今の自分はなかったと思います。

海外生活のイニシアチブは、大体お母さんが握っています。(笑)

独立する以前から、家族とは一緒に現地で暮らしていました。

現地での生活を回していくのは、ほとんど妻の仕事でした。どこのご家庭も似たようなものかもしれませんが、海外生活においては特にそれが顧著だったように思います。

子供の学校についても、妻の意見が大きかったです。

東南アジアの主要都市の場合、日本人学校という選択肢もありましたが、せっかく海外にいるのだから、多文化の環境に身を置かせたいという思いが強くありました。インターナショナルスクールへの進学は、経済的に決して楽な選択ではありませんでしたが、「ここだけは妥協しない」と決めていました。

海外生活の「あるある」かもしれませんが、日本での生活と比べると家族と過ごす時間が格段に多いのも、海外生活の特徴の一つだと思います。

特に思春期の子供と日常的に接する時間が増えることで、反抗期がなかったという話をよく耳にします。ちなみに我が家もそうでしたが、これから先、大人になってから遅れてきた反抗期が来ないことを願うばかりです。(笑)

子供たちはその環境の中でたくましく育ち、やがてそれぞれの道へと巣立っていきました。それだけは、胸を張って言えることかもしれません。

生活費が遅れた夜——申し訳なさしかありませんでした

一方で、起業してから経営が苦しい時期は、何度もあったというのが正直なところです。

資金繰りが行き詰まると、真っ先に削れるものから削っていきます。それでも足りない時、生活費を渡すのが遅れることもありました。

申し訳なさと情けなさと、罪悪感。その三つが混ざったような気持ちは、今でも鮮明に覚えています。

駐在員時代とは打って変わって、安定した収入が保証されない日々。何も言わずに耐えてくれた家族に、どれだけ救われたか分かりません。あの時の感謝の気持ちは、なかなか言葉にしきれるものではありません。

東南アジアへ渡り、起業を決意するまでの経緯については、こちらの記事でも詳しくお伝えしています。

東南アジアで家族帯同での生活を続けるには、英語力の有無が生活の質に直結する場面が多々あります。子供の学校行事や現地の保護者とのやり取り、日常のコミュニケーションにおいて、英語で話せることの安心感は想像以上に大きいものです。

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それでも家に帰れば、笑顔がありました

どんなに追い詰められた日でも、家に帰れば家族がいました。

取引先とのトラブルが解決しない夜も、資金繰りの出口が見えずに眠れずに迎えた朝も、我が家にはいつもと変わらない空気がありました。その何でもない日常が、どれほどの支えになっていたことか。

経営者は孤独だとよく言われます。確かにそうだと思います。最終的な判断は、いつも一人で下さなければなりません。

それでも、帰る場所があるということは、それだけで十分な力になりました。だからここまでやってこられたのだと、今は素直にそう思えます。

20年という時間の中で変わっていったものと、変わらなかったものについては、こちらの記事もあわせてどうぞ。

まとめ:海外起業は、家族ごとの挑戦でした

これまでの20年を振り返ると、起業は自分一人の挑戦ではなかったと気づきます。

駐在員時代から共に現地で生き、起業後の苦しい時期も黙って支えてくれた家族——その存在がなければ、続けることはできませんでした。

これから海外で起業を考えていらっしゃる方には、一度でもいいので家族と腹を割って話してみることをおすすめしたいと思います。事業計画よりも先に、実はその会話が必要かもしれません。(笑)

コロナ禍での孤独な経営については、こちらもあわせてどうぞ。

Dexta

家族と過ごした時間を、少し静かに振り返りたい夜に。▶ こころを整える、静寂の鏡


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