こんにちは、Dextaです。
今回は、海外でのキャリアをスタートさせた初期の頃に、「やっておけばよかった」と心底感じた準備のひとつ——語学力の事前準備について、率直にお話ししたいと思います。
渡航前の自分:「語学なんて現地に行けば何とかなる」
正直に言えば、渡航前の私は「語学なんて現地で暮らしながら覚えていけばいい」と思っていました。ビジネス英語も完璧ではなく、現地語に至ってはほぼゼロの状態。それでも何とかなると軽く考えていたのです。
実際、意思疎通レベルであれば、現地に飛び込んでしまえば多少は何とかなります。ただし、それは**「日常会話が成立する」というだけの話**。ビジネスとなると、話はまったく別でした。
※語学以前に、なぜ私が東南アジアで起業を志したのか。その経緯については、なぜ私は東南アジアで起業を目指したのか?で詳しく紹介しています。
現地でぶつかった言葉の壁
起業に際しては、現地の役所への申請書類や、会社登記に関する公式文書などを読み込む必要があります。ところが、それらの資料は必ずしも英語で書かれているわけではありません。
たとえば、
- ベトナムやタイ、インドネシアでは公式資料が現地語のみで発行されるケースが珍しくなく、
- 翻訳サービスも不完全または高額で時間がかかるため、自力で解読するしかない場面も多々ありました。
英語ができれば多少はカバーできるかと思いきや、現地の担当者自身が英語を話せないことも少なくありません。これは特に、
- **工場や生産現場のスタッフ、
- 地方自治体の窓口、
- 現地の取引先の中小企業**などで顕著です。
渡航初期、語学不足で苦しんだ日々
語学に対する準備不足のせいで、現地に渡航して最初の数か月から1年ほど、会社員として働き始めたばかりの私は、
- 意思疎通に無駄な時間を費やす、
- 何をしたら良いか、どのように指示を出して良いか分からない、
- スタッフとの信頼関係が築けない、 という状態が続きました。
これは、現地の駐在員、責任者としては致命的です。今振り返ると、あの1年は半分以上ロスだったと感じています。なお、派遣元の企業によっては、渡航前に語学研修の機会を設けてくれる場合もあります。実際に私の知人には、現地語を数ヶ月間学んでから赴任した人もいました。ですが私の場合、そうした準備期間や研修は一切なく、まさに“言葉の武器”を持たずに現地に放り込まれた感覚でした。
英語+現地語、両方の“最低限”は準備しておくべきだった
私自身の実感として、ASEAN地域で起業する場合、英語だけでは不十分です。
最低でも、
- ビジネス英語でのメール・会話の基礎、
- 現地語での「あいさつ」「感謝」「お願い」「数字」「簡単な読み書き」
- 公式書類に出てくる頻出単語(会社登記、税務、規制関連)
などは、事前に身につけておくべきだったと心から思います。
また、語学以外にも「制度の違い」や「外資規制の壁」に直面する場面も多くあります。実際に起業前に驚いた日本とのギャップについては、東南アジアでの起業:各国の外資規制と資本金要件を徹底比較をご覧ください。
発音練習を通じて“伝わる英語”を身につけたい方には、【SayWow】のような音声フィードバック付きオンライン教材もおすすめです。

これから海外起業を目指す方へ
語学は、完璧を目指す必要はありません。ただし、何も準備しないで飛び込むと、時間と信用を失うリスクが非常に高いということは、ぜひ伝えておきたいです。
私のように「現地で何とかなるでしょ」と思っていた方こそ、今からできる範囲で語学のベースを整えておくことを強くおすすめします。特にオンライン教材や音声学習ツールを使えば、移動中や空き時間でも鍛えることができます。
その積み重ねが、渡航後のスタートダッシュや、長期的な信頼関係の構築にも大きな差を生むことを、私は今、強く実感しています。
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