東南アジアでの採用のリアル——履歴書だけでは分からない現実

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こんにちは、Dextaです。

海外での起業において、もう一つ避けて通れない壁が「人材採用」です。

履歴書の内容や面接での印象と、実際に働き始めてからの姿が大きく食い違うことは日常茶飯事。

日本以上に“見えにくい”のが東南アジアでの人材採用のリアルだと、私は日々痛感しています。今回はその経験を率直にまとめてみたいと思います。


1.期待を裏切られた採用の現場

「履歴書も面接の印象も真面目そう」と思って採用した人物が、実際に入社してみると欠勤や遅刻が非常に多いだらしない人物だった——これは私が現地で経験した典型的なケースです。

また病欠の連絡を受けたと思ったら、後日「実は他社の面接に行っていた」とタレコミで発覚したこともありました。(笑)

日本では考えにくい出来事ですが、現地ではそれほど珍しくないのが現実です。

日本的な感覚では「あり得ない」と感じる出来事も、こちらでは決して珍しい話ではありません。
まずはその現実を、感情抜きで受け止めるところから始まりました。


2.面接の難しさ

東南アジアの面接では、候補者がとても従順で真面目そうに見えることが少なくありません。(ひょっとしたら、世界共通の現象なのかもしれませんが・・・笑)

しかし、それが必ずしも実際のパフォーマンスに直結するとは限らないのです。

一方で、見た目はか弱そうで頼りなさそうに見えた人が、残業を厭わずにハードワークをこなし、最終的に会社にとって大きな戦力になったこともありました。

日本以上に「面接では見抜けない」現実がここにはあります。

少なくとも東南アジアでは、「面接が上手い人」と「仕事ができる人」は、必ずしも同じではない——そう痛感しています。


3.すぐに辞める人材への対応

採用しても、数週間から数ヶ月で辞めてしまうケースも少なくありません。以前の記事でも紹介したかもしれませんが、極端な話、入社当日の昼休みにはもう居ない、なんて事も経験しました。(笑)

・給料が少しだけ高い他社に引き抜かれる
・結婚や出産、家族の事情で突然退職
・「合わない」と感じたらあっさり去ってしまう

そんなことは日常茶飯事です。採用の段階で完璧を求めるのではなく、「すぐ辞める前提」で仕組みを作る方が現実的だと感じています。

採用後に去っていく人がいるのは、失敗というより前提条件。
そう考えるようになってから、気持ちはかなり楽になりました。


4.私が工夫している採用と定着の仕組み

そのような経験を経て、現在私は以下のような工夫を実践しています。

  • 面接では「過去の勤務経験」を掘り下げて聞く
  • 極力以前の勤務先からの「推薦状」を持参して貰う
  • 場合によっては、以前の勤務先に連絡を取り、当時の勤務態度を確認する
  • 年に一度の社員旅行やレクリエーションを通じて、会社への愛着を高める

これらは完璧ではありませんが、少なくとも定着率やモチベーション向上には役立っていると実感しています。

劇的な解決策ではありませんが、少なくとも「何も考えずに採っていた頃」よりは、チームは確実に安定してきたと感じています。


5.完璧な人材は存在しない

東南アジアでの採用は、日本以上に「ギャップ」がつきものです。

だからこそ、「完璧な人を探す」のではなく「一緒に頑張れる人や、育てられる人を見つける」という発想に切り替えることが重要です。

突然の離職や予想外のミスマッチは前提として受け止めつつ、少しずつチームを育てていく。その積み重ねこそが、海外起業を続ける力になると私は考えています。


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