「転職は文化」?現地スタッフの離職率とどう向き合うか

海外ビジネス・生活のリアル

こんにちは、Dextaです。

今回は、東南アジアで起業・経営するうえで避けて通れない「離職率の高さ」についてお話します。

日本と比べて、人が辞める・入れ替わるスピードは圧倒的に早い。特に初めて現地で人を雇う際には、誰しもこの”文化の違い”に衝撃を受けるはずです。


1.辞める人は、どれだけ引き止めても辞めてしまう

私のスタンスは一貫して「去る者は追わず」です。これは、起業初期の経験から自然と身についた考え方でした。

どれだけ丁寧に話し合い、条件面を見直し、慰留したとしても、 一度“辞めよう”と決めた人は結局辞めてしまう。

もちろん寂しさやショックがないわけではありませんが、そこに引きずられていては前に進めません。日本的な“義理人情”に期待しすぎると、こちらが傷つくだけなんですよね。


2.大型連休明けの”突然の離職”に注意

東南アジアでは、宗教的・文化的な大型イベントの直後に“離職”が発生しやすい傾向があります。

たとえば:

  • 中国系スタッフの場合:旧正月明けに復職せず退職するケース
  • ムスリムスタッフの場合:ラマダン(断食月)明けの長期休暇後にそのまま実家に残るケース

どちらも“何の連絡もなく来なくなる”パターンも珍しくありません。

こうした背景を理解しておくと、事前にフォローや対策が打てるようになります。

3.優秀な人材ほど転職回数が多い理由

現地で人を採用していると、”とても優秀な人に限って“転職回数が多い”ことに気づきます。

これは決してネガティブなことではなく、東南アジアでは「より良い条件があればすぐに動く」という行動が合理的とされている文化だからです。

ただ、企業側としては当然、長期的に力を発揮してもらえる人材を求めたい。

時間はかかりますが、

  • 会社の理念や考え方を共有できる
  • 忠誠心や責任感が芽生えやすい

といった点で、結果的には安定した組織作りにつながるのだと実感しています。


4.気持ちの切り替えとリスク管理が重要

もちろん、せっかく育てたスタッフに辞められるのはショックです。

でも私はこう思うようにしています:

“辞めることは悪いことではない。むしろその人が次のステップを選んだということ。”

そして、経営者として必要なのは「頭を切り替えて次に進むこと」。

誰が抜けても事業が回る体制を、日頃から作っておくことが最大のリスク管理なのかもしれせん。

Dexta


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