半年ぶりに日本に降り立つたびに、同じことを思います。「やっぱり日本はすごい」——
そして数日後、現地に戻ると「やっぱり現地のスピードはすごい」とも思います。(笑)
この記事では、一時帰国のたびに感じる日本と東南アジアのギャップと、その両方の強みを経営に活かすヒントをお伝えします。
こんにちは、Dextaです。
日本に降り立つたびに思う。「これが当たり前」の水準の高さ
- 公共交通の正確さと待ち時間の短さ
- 圧倒的な品揃えと品質管理の水準
- 丁寧で均一かつ臨機応変な接客態度
こうした日常は、日本では“当たり前”と感じられるものです。
しかし東南アジアにいると、そのどれもが特別な価値を持っていることに気づかされます。特に、電車が数分遅れただけでアナウンスが入り、謝罪まで行われる光景には、改めて驚かされます。
時に便利さは人を甘やかしますが、その水準を基準にしてしまうと、再び現地に戻った瞬間、そのギャップに強烈な逆カルチャーショックを覚えるのです。
フライトから始まる文化の違い。不確実性を受け入れる力
一方で、東南アジア発着のフライトでは、現地ならではの“学び”もあります。
飛行機に不慣れな乗客も多く、トイレの鍵の掛け方が分からない方がいて、鍵を掛けずに利用されるケースも少なくありません。私自身も何度か扉を開けてしまい、互いに気まずい思いをしたことがあります。(笑)
日本ではまず起こらないことですが、こうした出来事は単なるハプニングではなく、文化や生活経験の違いを強く感じさせる場面でもあります。航空機内という閉ざされた空間の中で、文化やその水準の“多様さ”を垣間見ることになるのです。
丁寧さの裏側にある、スピードの欠如
便利さばかりが際立つ日本ですが、一時帰国すると逆に“不便”さも見えてきます。
- 必要以上に丁寧で時間のかかるやり取り
- 商談や契約の決定に伴う複雑な稟議プロセス
- キャッシュレス化の中途半端さ
東南アジアのスピード感に慣れていると、日本のこうした慎重さは時に息苦しく感じられます。
安全や正確さを最優先する姿勢は素晴らしい一方で、前進の速さを犠牲にしているとも言えるでしょう。例えば現地であれば、数日のやり取りで決まるような契約が、日本では社内稟議や上層部の承認に時間を取られ、数週間単位で遅れることもあります。
帰国するたびに、「どちらが本当に合理的なのか」と考えさせられます。
「納期が守られない」を前提にする。東南アジアで仕事のスピードを安定させる3つの仕組み。
日本と現地のギャップを埋めるには、言語の壁を薄くすることが一つの鍵になります。英語での交渉や指示の精度が上がれば、日本式の丁寧さを現地に伝えることもスムーズになります。海外で長く生きていくための英語力を、早いうちに鍛えておくことをお勧めします。
日本式の丁寧さと現地のスピードを、どう融合させるか
こうした体験を通して、経営者として強く感じるのは“バランスの大切さ”です。
日本の高水準をそのまま現地に持ち込めば、スタッフは疲弊してしまいます。しかし、日本式の効率性や品質管理、正確なオペレーションは現地ビジネスでも十分に力を発揮します。重要なのは、双方の長所を融合させ、現地に合わせた最適解を見出すことです。
例えば、接客における日本の「丁寧さ」をそのまま現地に求めるのではなく、
「相手を思いやる姿勢」だけを抽出して指導する。
あるいは、日本式の在庫管理システムをベースに、現地の柔軟な意思決定の速さを組み合わせる。そうした工夫が、持続的に成果を上げる鍵になると感じます。
一時帰国は、その感覚を研ぎ澄ます絶好の機会かもしれません。
なぜ現地スタッフは「昇進」を拒むのか。日本式の成功観を捨て、定着率を高める役割分担のコツ。
まとめ:一時帰国は、経営の視点を研ぎ澄ます機会だ
日本と東南アジア、それぞれの強みと課題を再認識することで、経営判断の幅は大きく広がります。
日本の快適さに触れることで現地の課題がクリアに見え、現地のスピード感を思い出すことで日本の慎重さの価値も浮き彫りになる。
今回の一時帰国で得た気づきを、今後の会社運営にしっかりと反映させていきたいと思います。
東南アジアで20年根を張り続けた経営者の覚悟と、価値観の変容についてはこちらもあわせてどうぞ。
Dexta
日本と現地の間を行き来しながら、経営の答えを探し続ける日々に、少しだけ静かな時間を。 ▶ こころを整える、静寂の鏡
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